キックボクシング史上最高の天才、神童などと呼ばれる那須川天心選手
試合が地上波で放送され、最近ではバラエティにも出演して知名度が急速に上がってきています。
そんな格闘技に明るくない層への知名度向上や2018年末の VS メイウェザーの印象があり、中には
「実は弱いんじゃないか?」という声もあります。
これまでの那須川天心選手の実績を元に本当に強いかどうかを検証してみました。
那須川天心選手の基本情報
所属: TARGET/ Cygames
https://rise-rc.com/fighter/nasukawa_tenshin
身長: 165cm
体重: 58kg
生年月日: 1998年8月18日
出身地: 千葉県松戸市
構え: サウスポー
得意技: 左ストレート
戦績: 39戦39勝(30KO)キック 33勝(25KO)MMA 4勝(3KO) MIX 1勝(1KO)
タイトル: RISE WORLD SERIES 2019 -58kg級王者
初代RISE世界フェザー級王者
第6代RISEバンタム級王者
BLADE FC JAPAN CUP 55kg 2015 トーナメント優勝
RIZIN KICKワンナイトトーナメント(57kg)2017優勝
ISKAオリエンタルルール 世界バンタム級王者
ISKAフリースタイルルール 世界フェザー級王者
バックボーン: 空手、キックボクシング
入場曲: 止まらないHA~HA(矢沢永吉)
バックボーンは5歳のときに始めた極真空手で小学4年生で全国優勝、小学5年生でキックに転向したそうです。
その後、キックボクシングでも頭角を現し、17歳のときにRISEの当時王者であった村越優汰選手を倒してチャンピオンになっています。
その後、数々の難敵を倒し、2019年にはムエタイの強豪も含めたRISE WORLD SERIESでも見事に優勝を収めました。
39戦39勝30KOというレコードだけでも天心選手が如何に強いかが伺えます。
那須川天心がこれまでに戦った数々の難敵
天心選手のすごいところは、常に強い選手と戦うことをもとめて、更にそれに打ち勝ってきたところです。
弱い選手を倒してレコードを積み上げたわけではないのです。
VS ムエタイ&ボクシングの世界王者: アムナット
ムエタイのルンピニースタジアム(ムエタイの最も権威ある2大タイトルの一つ)の元王者であり、ボクシングでも元世界王者であるアムナット
しかもこのアムナット選手、ボクシングであの井岡一翔選手にも勝っている、本物の世界チャンピオンでした。
つまりはパンチの上でも、キックボクシングでも圧倒的に格上と思われた相手だったのです。
この難敵を相手に、天心選手はボディへのパンチでKOしてしまいました。
VS ルンピニー現役王者: ワンチャローン・PKセンチャイジム
今度はルンピニー・スタジアムの現役王者です。
タイ国内でもパワーとテクニックに定評があり、今度こそ天心危うしという前評判が流れていました。
ところが、天心選手は見事なバックキックにより、1RKOでこの相手を倒してしまいました。
そもそもこのレベルの相手に挑むこともすごいのですが、更に倒し切るという強さには誰もが驚愕しました。
VS ムエタイの強豪 スアキム・シットソートーテーウ
次にはまたしても過去最強というムエタイの強豪、しかも2階級上のチャンピオンであるスアキムと戦うことになりました。
ラジャダムナン(ルンピニーと並ぶ2大タイトルの一つ)のメインイベントにも出場・勝利する激闘派で、前述のワンチャローンよりも遥かに強いという前評判でした。
ここでまた天心選手のすごいところですが、ルールも肘ありルールなんですよね
(国内のK-1やRISEなどでは肘なしのルールになり、ムエタイの選手が十分に力を発揮できない環境で戦うことが多いです)
結果は天心選手の5R判定勝ち
KOこそ逃しましたが、終始パンチを入れていたため判定勝ちとなりました。
翌年にはRISEトーナメントの中でスアキム選手とは再戦しており、その際は天心選手がTKO勝ちしています。
VS 前回苦戦したスアキムに勝ったムエタイ強豪: ロッタン・ジットムアンノン
前回スアキム選手に苦戦したのですが、次はなんとムエタイでスアキム選手を破ったロッタン選手を連れてきました。
それもスアキム選手よりも好戦的に前に出てくるファイターで、ブレイクの早いキックルールへの適用力も高いタイプです。
まさに漫画のような敵キャラのインフレが起こっていますね。
ハイレベルな攻防と激戦の末、ドローからの延長ラウンドを経て、有効打を多く当てた天心選手の判定勝ちという結果になりました。
この試合は今でもロッタンの勝ちだったのではないかと言う人もいるほどの激戦 & 際どい判定でした。
私個人としては判定は正当であったように思います。
有効打の数は明らかに天心選手が勝っていました。
ただし、天心選手が試合後に述べたように「試合に勝って勝負に負けた」という表現が表すように、天心選手の消耗はこれまでに見たことのないレベルでした。
ロッタン選手はその後、One Championshipに戦場を移し、現在も絶対王者として君臨しています。
いつかは天心選手との再戦も見たいところです。
何よりも、そんなロッタン選手に対しても挑んでいく、そして勝ってしまう天心選手の強さやチャレンジ精神はまさに神童と言うにふさわしいのではないでしょうか。
VS 最強のMade in Japan: 堀口恭司
総合格闘技でRIZINとBellatorの元二冠王、堀口恭司選手とも戦いました。
昔でいう魔娑斗 VS 山本KIDを彷彿とさせる、総合 VS キックの構図で、試合前から大変な盛り上がりでした。
魔娑斗選手 VS KID選手と違ったのは、堀口選手はキックルールでもかなり高いレベルにあったことです。
両選手とも尋常じゃないスピードとテクニックで、緊迫感のある試合になりました。
2Rまでの間、双方かなりの手数やフェイントを出すにも関わらず、高いディフェンス能力で決定打を与えませんでした。
結果は3Rに一瞬の隙をついて、天心選手がダメージを与え、判定で天心選手が勝ちました。
このカードもまた何度でもみたい最高の試合でした。
(堀口選手は主戦場の総合があるので難しそうです)
VS 日本最強の男の一人: 江幡塁
2019年末にはWKBA世界王者の江幡塁選手と戦いました。
魔娑斗さんも育てられた伊原道場に所属しており、バリバリのキックボクサーとして連勝街道を走っていました。
メディアへの露出は天心選手よりも少ないですが、ファンの間では「那須川天心より強い」という話も出るほどの強さを見せていました。
試合前には、日本人頂上決戦との声も大きく激戦が予感されました。
ところが、結果は天心選手の1R KO勝ち
天心選手の圧倒的な強さを際立てる結果となりました。
那須川天心選手の技の豊富さ
天心選手の技の豊富さやカウンターは、格闘家の間でも誰もが認めるところです。
胴回し回転蹴りに代表されるように様々な技を使い、単に勝つだけじゃなく魅せる、魅せるだけでもなくダメージも与える、という異次元な強さを見せてくれます。
胴回し回転蹴り
天心選手以外にも胴回し回転蹴りを使う選手はいるのですが、多くはかけ逃げに近い使い方で、天心選手ほど高確率に相手に命中させ、ダメージを与える選手は他にいません。
カウンター
左ストレートはライトニングレフトとも呼ばれる(最近は呼ばれていないw)天心選手の得意パンチです
その中でも攻撃をスリップでかわしてからの左ストレートは得意ワザで、タイミングのとり方、パンチの速さが群をぬいており、得意技とわかっていても多くの選手が餌食になります。
まとめ
那須川天心は実績からも実力からも尋常じゃないほど強く、チャレンジングであると言えます。
歴史上でもこれほどまでの相手と対戦・そして勝ち続けたキックボクサーはいないでしょう。
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