総合格闘技は、最強の格闘技なのか!?喧嘩でも強い?

RIZIN

『総合格闘技(MMA)こそが、何でもありに最も近い最強の格闘技である』という意見がありますよね?

この話は、ある意味ではYESですが、ある意味ではNOです。

実際に『喧嘩で強い格闘技ランキング ベスト5』という記事でも総合格闘技はランクインさせていません

そこで、この記事では、総合格闘技にスポットをあてて、最強と言われる所以、実戦・喧嘩での活用や、『喧嘩で強い格闘技ランキング』になぜランクインできなかったのか、などをご紹介していきます。

総合格闘技は最強の格闘技?

まずは、総合格闘技について考察していきましょう。

ルールが少ない格闘技 = 実戦・喧嘩で使える = 最強の格闘技

総合格闘技は、ボクシングや柔道などと比べてルールが限定された格闘技です。

そのルーツとしても、様々な格闘技を戦わせて、どれが一番強いか決めようという側面もあるため、究極の格闘技である。と言われたりもします。

例えば、ボクシングであればダウンしたらカウントが始まりますが、総合格闘技はダウンをしても試合は続行され、倒した方は追い打ちをかけますし、倒された方は防御をしたり、関節技を取りに行ったりします。

非常に喧嘩に近い、実戦的な格闘技であることは疑いの余地がありません。

対人練習を重視

実戦的を謳う格闘技は、総合格闘技の他にも数多くあります。

例えば少林寺拳法や合気道なども特にルールを設けておらず、実戦を謳っていますよね

しかしながら、多くの武道は型が中心であり、実戦を考えるが故に、スパーリングのような競技的な部分を排除してしまっています

そのため、少林寺拳法や合気道の練習生が、喧嘩などの状況では十分な力を発揮できない場合が多いのです。

総合格闘技では、スパーリングなど対人練習を重ねる点と、ルール的な制約を少なくするという点で、喧嘩などの実戦への適用度が非常に高いと言えます。

競技人口が多い

ルールが少なく、対人練習を重視する格闘技では、他にジークンドー、コマンドサンボ、クラヴマガ、シラットなどもあります。

しかし、これらの軍隊格闘技などは、競技人口が少ないというデメリットがあります。

競技人口が少ないということは、良い指導者が少なかったり、技術の進化が遅いということに繋がります。

喧嘩で強い格闘技ランキング』にこれらの実戦格闘技をいれなかった一番のポイントはそこであり、新たに格闘技を学ぶ場合の指導者の質というのは非常に重要です。

一方で、総合格闘技はアメリカを中心に競技人口が非常に多く、指導者の数や技術の進化は最も早い格闘技の一つです。

これは実戦格闘技と比べたときの総合格闘技の大きな強みです。

喧嘩で強い格闘技ランキングにはランクインしなかった理由

ここまで多くの強みを持つ、総合格闘技の強みがなぜ『喧嘩で強い格闘技ランキング』にランクインしなかったのでしょうか?

それは、総合格闘技は習得までに時間がかかるからです。

喧嘩で強い格闘技ランキング』の定義を振り返ると下記でした。

ある格闘技を1年間、週3回 2時間程度、日本国内の任意の道場・ジムでトレーニングする

https://www.thechinois.jp/strongestmartialarts/

週3回、1年間では総合格闘技を身につけるのは難しいため、ランク外となったのです。

総合格闘技 ≒ 複数の格闘技を学ぶ = 一つに集中できない

総合格闘技のジムでは、実は複数の格闘技を学びます。

厳密には『総合格闘技』という一つの事を学ぶのではないのです。

ジムにより差はありますが、大抵は

  • ボクシング
  • キックボクシング
  • 柔術
  • レスリング
  • 総合スパー

というように時間割が組まれています。

この中で週3回を平均的に練習していると、キックボクシングを週1回、柔術を週1回、レスリングを週1回やっているような状態になってしまいます。

週に1回程度では1年程度では、それぞれの技術が中途半端になってしまいます。

特に柔術などはセンスよりも練習量と言われており、すぐに身につけることができません。

週6回や、数年かけて習得する覚悟があれば、総合格闘技のジムに通うのは効果的ですが、学ぶことが多い分、すぐに総合格闘技を身につけることができるわけではないことに注意してください。

これが、『喧嘩で強い格闘技ランキング』に総合格闘技がランクインしなかった理由です。

喧嘩に早く強くなりたいのであれば、この形であれば勝てるという方法を作るのが近道です。

であれば、幅広くよりも集中して一つの格闘技に取り組む方が効果的なのです。

実際にアマチュアの総合格闘技の試合などを見ると、素人打撃ながら無理やりタックルにいって組技で勝負する選手や、打撃は鋭いですが組まれると何もできずに暴れるだけの選手などをが多く見受けられます。

その場合、打撃だけできる選手よりも組技だけできる選手の方が圧倒的に勝率が高く、これも『喧嘩で強い格闘技ランキング』にて組技が上位に上がった1つの根拠となっています。

総合格闘技はどのような条件で最強の格闘技となり得るか

上記から、総合格闘技が突き詰めれば最強の格闘技になり得ることは疑いの余地がありません。

逆に言えば、それなりにやり込まなければ、強くなることは難しく、即効性は低いといえます。

総合格闘技が最強の格闘技となり得る条件としては2パターンあります。

パターン1: 多くの時間を費やす

前述の通り、すぐに強くならなくても良いから最終的に強くなりたいという場合には、総合格闘技が最適・最強かも知れません

週5〜6回練習し、それを数年続けることができれば、1人の人間としては他の格闘技を集中して学ぶよりも強くなっているでしょう

パターン2: 他の格闘技を習得し、それを中心に総合格闘技を習う

集中して時間を費やせない、または短期間で強くなりたい場合には、打撃か寝技に特化した格闘技を先に習得し、その後総合格闘技を目指すのが良いです。

短期的には自分自身の一番の武器を身に着け、総合格闘技では苦手分野のフォローや複合的な場面での自身の武器の活かし方を身に着けましょう。

現代の総合格闘家でも、堀口恭司選手であれば空手、朝倉兄弟は相撲と空手といったようにベースとなる格闘技から総合格闘技に移って強くなる選手は非常に多いです。

総合格闘技の弱点

総合格闘技は実戦的で喧嘩にも近いと書きましたが、競技のため、現実の喧嘩とは異なる部分がありますので、弱点として上げておきます。

しかしながら、これらを考慮しつつ・対人練習が多く・競技人口が多いという格闘技は存在せず、現時点ではこれらは予備知識程度に考えるのが良いでしょう。

どうしてもこの当たりも突き詰めたいのであれば、総合格闘技で対人練習を十分にこなした上で、軍隊格闘技などに入門するのが効果的です。

着衣なし

総合格闘技では基本的に上半身を着ていないため、掴まれる事を想定していません。

喧嘩では当然服を着ていることがほとんどのため、その点で言えば柔道や柔術、一部の空手のようなつかみへの対処は技術体系として組み込まれていません

目つき金的後頭部への攻撃なし

こちらも多くの格闘技で禁止されていますが、目つき、金的、後頭部への攻撃は攻撃技術も防御技術も組み込まれていません。

1対1限定

喧嘩をどういうものと取り扱うか次第ですが、少なくとも総合格闘技では複数人相手の戦いを想定していません

実戦格闘技の中には、敵が複数いることを想定し、寝技には行かないという格闘技も存在します。

まとめ

  • 総合格闘技は最強の格闘技の一つではあるが、習得に時間がかかる
  • 総合格闘技は複数の格闘技を学んで組み合わせることで、成り立っている
  • 短期で効果を出したい場合には、打撃か寝技に特化して取り掛かる方が良い

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